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豊田市民総合文化祭・桜花学園大学生涯学習研究センター特別行事第二回「全国学校付け句コンクール」 とよたキャンパス連句まつり'04「付けてみませんか」募吟発表! 会場 桜花学園大学食堂東棟 時 10月30日(土)11時ー15時 10月31日(日)11時ー15時 主催 桜花学園大学・同生涯学習研究センター ・豊田市・豊田市教育委員会・豊田市文化振興財団 後援 中日新聞社・連句協会・愛知県・愛知県教育委員会 第五回の「とよたキャンパス連句まつり」が桜花学園大学の大学祭(秋桜祭)で開かれました。今年も中日新聞コラム「付けてみませんか」と連動し一般の部の発表のほか、高校等対象の「第二回学校付け句コンクール」の発表も行われました。会場では、俳諧師宮下太郎氏捌きの連句の座、学生付け句、しりとり連句などまたまた大盛況でしたよ。 ■付け句発表(中日新聞・東京新聞コラム 付けてみませんか特別募吟) 前句 (君が好きだと気づく瞬間 奏) すてきな句の作者は学生時代から中日新聞に付け句を投稿、いまは社会人の草笛奏さんです。
9月2日しめきりまでに一般部門2000余句、学校部門7000余句(年齢は4歳から90歳代まで)合計9000余句のご応募ありがとうございました 学校付け句コンクールは入選句を、一般付け句は、新聞発表のほか応募全員一句のみ700余句を短冊に書いて掲示しました。学校付け句の入選の方も一般の方も見に来てくださって楽しかったですよー!
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そして各コーナーではいつものように、どの机も、連句遊び。地域と、学生と、全国の付け句、連句仲間と。留学生も日本語で付けてますよー! |
■俳諧師がやってきた!宮下太郎先生捌きで本格歌仙コーナー ■東京から連句協会常任理事の俳諧師宮下太郎氏を迎え、太郎捌きで歌仙1巻、星韻1巻が巻かれました。 連句経験者、新人、学生もまじり質問も出て熱心な勉強になりました。 |
歌仙 「豊の秋」 太郎捌
ひよどりのしきりに鳴くや豊の秋 宮下 太郎 |
星韻「泡立草」 太郎捌
平成十六年十月三十一日首尾
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■尻取り連句コーナー 恒例いつも人気の尻取り連句の座ですです。 なにしろ学生だけでなく全く新入りさんもとびいりで、プロにおしえてもらいながら遊べますからねえ。ちなみに机の上には筆記用具。季寄せなど資料だけでなく、学園祭のテント売りのご馳走だらけ。韓国のちぢみ、中国の水餃子、南国の揚げ菓子に、三河名物馬糞饅頭ももちろん。 |
◆ 尻取り「 秋 桜 祭 」の巻 捌 柿本時代
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29 デンジャラスするどくとがる芋ケンピ キャッツ藍 |
■学生出題句への付け句コーナー 4年ゼミはインターネットで学生BBS付け句を主宰しています。この祭りでも前句を出題しました。お客さんが多数きて楽しんでいただき、子どもさんもおかあさんと参加。各数十句ありますが、ここは一部掲載でお許しを。会場のプロジェクターで、二つのスクリーンに映されたインターネット画面にも各地から付け句が入り、短冊が増えました。 |
侑希ちゃん次々名作を貼る!
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●秋の蝶あなたのように飛べたなら すじ(4年) 誰の赤ちゃん?連句の未来は明るい。 |
■酒恋連句コーナー これも恒例。座ってしまったらぬけられない愉快な連句コーナー。全部の句がお酒か恋の句。節子捌きの宴へどうぞ。 |
半歌仙「コスモス」の巻(その1) 捌 長坂節子
昨年卒業ゼミ・キャッツ藍勢揃い!社会人の笑顔。 |
半歌仙「コスモス」の巻(その2) 捌 長坂節子 コスモスの色濃き恋におちにけり 藍 チヂミさかなに新走呑む 節子 雨上がり月の光に紅さして 京 傘をおろして寄り添う二人 京 お似合いとひやかされては否定する 彩火 ビールの匂いでもう真っ赤です 嵯都美 蟻地獄怒りの妻に追われてる 小泉 ドツボにはまりもがき苦しむ ツムジ 雲割れて降臨された観音様 彩火 自惚れ鏡に写る自画像 京 ただ強く抱きしめていてほしいだけ 美代子 酔った勢いなんて言わずに まるこ 月読に凍てを溶かして発泡酒 彩火 風邪ひき男いたわられてる 節子 愛情は俺の元気の素なのさ 彩火 苦い手料理薬より効く 嵯都美 花吹雪祝いの道を並びゆく ツムジ 牛の長鳴きのどらかに聞く 節子 平成16年10月30日 首尾 於 桜花学園大学 ゼミ生勝手に半歌仙 「四季」の巻 捌 彩火 雨上がり学生最後の秋桜祭 彩火 昔にひたる満月の夜 まるこ 銀杏を好んで拾うマリア様 ツムジ 口元かぶれ急ぎ皮膚科へ 小泉 夏の夕廃墟の前で立ち尽くす 嵯都美 涙は乾き白鷺が飛ぶ すじ 先目指し異国の土地を後にして 嵯都美 幼なじみは気になる人に 彩火 手をつなぎ一緒に歩く夢を見た まるこ 生活改善転職希望!! ツムジ 迷い捨てプライド捨ててゲーセンへ 小泉 コイン投入出でよ当たり目 彩火 輝いて新たに願う冬の月 ツムジ お屠蘇一献今日は無礼講 彩火 書類溜め窓から逃げる副社長 小泉 球団参入仙台が沸く ツムジ 花吹雪すり寄る猫に笑いかけ 彩火 春あかつきの爽やかな風 嵯都美 平成16年10月30日 首尾 於 桜花学園大学 |
■展示 ■「日本語表現1」「文学表現」「総合研究ゼミ」授業作品報告 ■鳥尽くしKUSARI (インターネット連句) ■竜神連句会案内・作品■栄連句サロン案内・作品 ■とよあけ連句会案内・作品 ■尋牛連句会案内・作品 ■特別展示「百韻」(ころも連句会他) 作品は04年8月に高山市の飛騨民俗村旧前田家で10時間にわたって巻かれました。連衆はころも連句会を中心に竜神連句会、栄連句サロン、KUSARIなどから有志が集まりました。 百韻は100句の連句形式です。4折の懐紙に 初折22句 二の折り28句 三の折28句 名残の折22句 を発句以下に続けて挙げ句まで計100句です。古式の規則にのっとり、春夏秋冬、この世の森羅万象をとりいれて、人事、自然を詠みます。花の座が4カ所。月の座が8カ所に配分されています。(今回は一カ所月花が合同しています)。作品は4枚の懐紙に藤の花書きで稲垣渥子筆で清書され、紅白の水引で綴じ、三月に熱田神宮に奉納予定です |
百韻「旅やよし」の巻 矢崎 藍 捌
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(三の折) 表 1 メーデーは子等もチワワもひき連れて 芙 晩春 2 自作自演のライブステージ 美 3 恋なんていやよ苦しくなるばかり 福 4 方位磁針が君を求めて 奏 5 こだわりの骨董ベンベ(BMW)街を行く 芙 6 合併バンク生き残り策 美 7 リストラの思いしみじみ払う雪 武 晩冬 8 鯛焼きの尾に餡をたっぷり 福 三冬 9 痩せ薬眺めるだけでよく効いて 慶 10 駅前看板ヨン様の笑み 晃 11 そっと抱く李朝渡来の白磁壺 節 12 柳の下に泥鰌何匹 富 13 熱帯夜深夜ラジオを友とする 鉄 晩夏 月 14 留守居の部屋に月の涼しく 渥 三夏 裏 1 運命を決める賽子振った神 武 2 虚飾の大義かざす戦い 渥 3 主婦と趣味しかやってない日々ですが 加 4 座布団二枚あげてください 晃 5 しっかりと透視されてる胃の形 節 6 警笛鳴らし通過するバス 渥 7 コペンハーゲン人魚の像は海を向き 慶 8 約束破るカフェの黄落 藍 晩秋 月 9 小悪魔の顔うつしだす月明かり 晃 三秋 10 見つめ合ってるままの秋翳 加 三秋 11 事務室の拡大コピー時間外 武 12 寝不足をして上がる血圧 益 花 13 散り紛う花燦々と二度童 女 晩春 14 孕みの馬の眼の潤みたる 慶 晩春 (名残の折) 表 1 畑返す農夫の影の長くなり 福 三春 2 Shakespeare In Loveの幻 奏 3 階段に残すティアラと薔薇の香と ふ 4 ぷつんと切れしギター三弦 藍 5 帰ろうか水のきれいな故郷へ 加 6 寿限無寿限無と孫が唱える 益 7 譲れない第一志望の理工系 美 8 ジンジャー効いたチャイが熱くて 晃 9 年金に身の丈合わせつつましく 女 10 腰痛持ちは椅子にどっかり 芙 11 新店舗二十五時間営業中 慶 12 都会の秋の空は鋭角 福 三秋 月 13 さよならとグランドゼロに叫ぶ月 彦 三秋 14 団栗の実を埋める未来に 奏 晩秋 裏 1 右ひだり生きとし生けるものどうし 敏 2 怪獣稼業らくじゃないのよ 晃 3 着ぶくれて満員電車発車する 芙 三冬 4 曇り硝子に這う冬の蜂 ふ 三冬 5 その昔エリートだった好々爺 益 6 BBSですごす永日 藍 三春 花 7 いざ遊べ熱田の宮の花の雲 慶 晩春 挙句 酔い心地なる神々の春 柿本時代 三春 平成十六(2004)年八月二日起首 同三日満尾 於 飛騨民俗村旧前田家 & 高山グリーンホテル 連衆 水口康彦 長坂節子 繁原敏女 稲垣渥子 倉知武好 塚本益美 福井直子 佐藤ふさ子 黒木美代子 増田晃子 草笛奏 近藤富子 加藤直子 間瀬芙美 由川慶子 谷本守枝 八木聖子 二村鉄男 伊藤良重 柿本時代 |
今年もたくさんのご参加ありがとうございました。しりとり連句のとびいりさんたち、コンクール入選高校生のご家族の笑顔、 新聞付け句の読者さんたちとの出会い、卒業生たちもたくさん現れて、楽しい二日間でした。主催、後援および、ご協力のボランティアのみなさん、ご苦労さまでした。そしてコンクールもふくめ、様々な形でご参加くださった多数の皆さんにお礼もうしあげます。(藍 |
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