市民キャンパス連句まつり 01年まつりのあとの年があけ、花冷えのこのごろこんな作品を見つけました。ごらんくださいな。
北辰舎書展 平成14年3月19日〜24日 於 刈谷市美術館 「書の題材に連句3句を取り上げてみました。初めての試みで、どう書くか苦労しました。作品としての出来栄えはともかく、今言いたいことが書けるということは楽しかったです」稲垣杏徑こと渥子。 某見物人 「これは稚拙さを(遊び心)出すためにわざと左手で書いたのだそうです。この試みも新しいようです。敏子さん(第三)は渥子さんの書道仲間でもあり刈谷の古文書の研究家でもあります。連句はまだやっていらっしゃらないとか」 |
市民キャンパス連句まつり 2001年10月27日(土) 豊田市市制50周年記念行事 28日(日) →矢崎藍の連句わーるどtopへ
主催 ●豊田市 (27日のみ 50周年記念)●豊田市文化振興財団文化部 ころも連句会 ●桜花学園大学比較文化学科●桜花学園大学生涯学習研究センター●HP矢崎藍の連句わーるど
10月27日(土) 10時―午後5時 10月28日(日) 10時ー午後3時
於 桜花学園大学秋桜祭 211語学研修室 & ロビー
豊田市制50周年記念行事として、連句祭が行われました。豊田市はすでに1993年に連句の全国祭「とよた連句恋々まつり」を開催しています。2001年の今回は、市民と学生が大学祭でにぎわうキャンパスに集い、同時にインターネットメディアを使用して全国、海外とつながる交流祭となりました。お客様はのべ300人をこえるにぎやかさでした
市民の皆さん近隣の大学生、高校生・連句グループのみなさん・中日新聞付け句・HP連句わーるどのみなさん、たくさんの参加、投句をありがとうございました。インターネット参加もふくめ歌仙36句ほか■付け句230句。■酒恋連句48句。■しりとり連句70句■展示 ■きゃっつ藍 などご報告します。
←野点の紅い傘の下でも名吟
( 秋深き隣は何をする人ぞ)
風の噂に揺れるコスモス 登志彦
遠ざかりゆくチャルメラの音 孤蓬
■付け句コーナー■ (秋深き隣は何をするひとぞ 芭蕉)この有名な句に七七句を付けました
学生、お客様の付け句をいただいて、短冊に書いて壁に貼りました。ハングルあり、日本語あり、カラフルな短冊が会場の四方n壁、ドアにまで貼られ壮観でした。付け句は同時に係が学生BBSにうちこんでインターネット発信。 インターネットで外(海外・全国)からの付け句もはいってきました。また、入場のときに小さい付箋紙をお渡しして、壁に貼ってある付け句の気に入りに付けていただいたり、コメントがあれば書くようにお願いしました。これを読むのも楽しかったですね。以下当日の短冊と「 」コメント、インターネット付け句です。 (票数ーー付箋紙の数も書きましたが、投票はあとから貼られた短冊句には当然まにあいませんから、正確な人気投票ではありませんので念のため、それから、インターネット付け句を短冊に書いて貼るのがまにあわなくて、ごめんなさい。今皆さん読んでくださいね)
前句(秋深き隣は何をする人ぞ 芭蕉)
☆炭疸菌詰めほくそ笑むやつ 森岡しげる(8票)「お〜〜〜こわ!」
☆子等に光をアフガンの月 稲垣渥子(7票)「賛成」「同感!!」「伝わってきます!」「世界の希望もっとピーアールを!」
☆札束数えかくす床下 松井文子 (6票)「日本にも」「ゆとりの生活ね」「おもしろい」「利子安いもんネ」
☆くしゃみひとつのあとの静寂 ミャーママ (6票)「生きているからくしゃみもするね」
☆牛肉食べたし狂牛病はこわし 松井文子(6票)「今現在世の中の事柄ぴったし」「牛肉食べたいヨー」「これを機会にベジタリアン」
☆月の下でのおしゃべり連句 癒依(5票)「楽しそうですね」
☆弁当かえせサルと格闘 瀬戸市民(4票)
☆新米で炊くまつたけご飯 矢頭美代子(4票)「食べたーーーい!」「おいしそう!」「香りについつい
☆また柿食うて苦しむ付け句 近藤とみこ(4票)「さすがとみちゃん面白い」「おなかいたくなんない?」
☆だれかに手紙かいていますか 金 廷 (3票)「好きだなぁ」「遠くの子に書いているよ」
☆辞書をひらいて日韓交流 瀬戸市民 (3票)「ガンバレ」「いいね、交流したいね」
☆木の葉と共に落ちてく泪 夜沙弥 (3票)「かなしいい」
☆今日も夫婦でダンス教室 宇井美知子(3票)「うらやましい仲よしね」「楽しそう」
☆午前零時に読経洩れくる 福井直子 (3票)「こわ〜い」「その後お百度まいりオーコワ」「多分おばあちゃんの声」
☆恋する二人付かず離れず 高見智子(3票)「いいねぇ」
☆ベールを透かすアフガンの月 稲垣渥子(3票)「平和はいいですね」
☆どんぐり見つめ一つため息 癒依(3票)「いろいろあるよね」
☆広告多き今日の新聞 加藤治子(3票)「ほんと多いよネ〜」「安いものはあるかな」
☆祭囃子に家事の手止めて 矢頭美代子(3票)「望郷の念がわきます」「手を切るなよ」
☆ビンラディン氏とメール交換 森岡しげる(3票)「えっ、してるの? 」「説得できればなお最高」「問題だよ!これ!!」
☆ぼんやりみてる遠い山並み 宇井美和子(3票)「わかる」
☆そろそろ雪山、皆でGo〜 (3票)「こういうかんじ好き」
このあとの付け句全発表
←■連句喫茶「きゃっつ藍」■於 運動場
3年ゼミのお店です。
ドリンク(ココア・お茶・紅茶・珈琲)つき白玉 200円
召し上がりながら、 短冊をつないで、連句もしてもらいまーす
■連句体験コーナー■ころも連句会・竜神連句会とお客様 (酒恋歌仙と尻取り歌仙。ゆっくり座ってお話しながら。学生も年配者も)
【酒恋歌仙】おとなの遊びなら・うふふふー 酒の句と恋の句をたがいちがいに続けます
擬短歌行「月祀る妻」酒恋 捌 節子 秋深き隣は何をする人ぞ 芭蕉 琴の音のもれ月祀る妻 節子 届きたる新酒なみなみ盃あげて 良 共に白髪の今も大好き 益美 三世代うっぷんはらす果実酒 とみこ 息子の嫁に秘書の娘を 良風 女でも飲みますビール大ジョッキ 文子 あなた好みの藍色ゆかた 益 手をついてよよと泣きふす肩を抱く 節 キッチンドリンク日毎にふえて とみこ あいたくてハンサムドクター花の道 文 独活の味噌あえ母思う酒 と この人と結婚します春の午後 文 酒蔵並ぶ古き街道 良 金婚の楽しき想い秋びより 南城 兎年生まれのあなたが好きよ 芳子 賭事と酒は御法度元大臣 良風 知らぬい瞳に出会いもとめて 美勇士 元彼女は木村佳乃に似てるけど 敦 今の彼女は広末涼子 々 ちょっとだけいじめてみたい男の子 せえな 私を見てて好きなんだから すじ 酒を飲み勢いつけて告白だ せえな ホロ酔い加減が泥沼になる 千 2001年 10月28日 於 桜花学園大学 連衆 秋桜祭のお客様ところも連句会 |
左の酒恋連句、金婚のお二人の恋句も楽しくて、年をとるというのもなかなかいいなと思いました。後7句は学生さんたちですがさすがにおもしろいですね。彼女を「かの」と読むとは知らなかったですよ。でも意外と純情なんだ。 楽しくて二時間くらいで巻きあがりました) 右の作品。こちらは大人の酒恋です。聖子さんの句にはしりとりにも出ていた句をつけさせてもらいました。藍さんの句にときよさんの付け句びっくりです。楽しかった。もう一度巻きたいですね(節子捌き) |
擬短歌行「陳さん」酒恋 捌節子 秋深き隣は何をする人ぞ 芭蕉 陳さん最高ちまき肉まん 美恵子 端座して月を肴になげき酒 高橋克幸 とどかぬ想い雲にたくして 克幸 宴会の後に転がるから徳利 敏女 かじかの声のようなささやき 敏女 父と子と毎晩ビール競いあい 美恵子 酔っていないと腕をからませ 守枝 悪役の意外に優しその素顔 節子 光る刃は銀の竹光 敏女 結ばれてとけぬ情の花筏 節子 たにし味噌あえすすむ盃 美恵子 おぼろ月ひとりのひとのことばかり 聖子 理系のボクは今日も実験 直輝 赤ワイン白い卓布にこぼしたよ 藍 受けとめました君の純潔 ときよ 杉樽に生れいずる日をただ待ちて 元子 埋み火掘れば恋はちろちろ 聖子 冬の月残った酒を風呂に入れ 芳美 流星見上げ愛の告白 芳梅 闇の中街温かくまたたきて 治子 ナイトキャップに少しスコッチ 良重 花吹雪意識の底に潜む君 慶子 いとしさこめて春便りする 直子 2001年十月二七日起首 十一月二十日満尾 於 桜花学園大学 連衆 秋桜祭のお客様ところも連句会 |
■展示■ 同じ場所で 27日(土曜)&28日(日曜 10時―午後3時)
T 学生連句(比較文化学科) みなさんもお気に入り作品を選び、ペタ! 折り紙を付けてね! )
桜花学園大学人文学部・講義連句作品勢揃い(矢崎藍)
【国語表現T】人間関係学科・比較文化学科1年生 連句ROCK1998・1999・2000・2001年
【文学表現】比較文化学科2年生・又松大学校短期留学生)秋52巻 1999・2000・(2001?)年
【総合研究T】3年生zemi 2001年関西連句の会報告・とてもシックな?廬山寺付け合い
【総合研究T・U】4年生zemi 地球連句シンポジューム報告 半歌仙・歌仙 全国連句グループアンケート
U 連句ってなんだろ? (ころも連句会)
連句と地域活動 全国大会「とよた連句恋々まつり」記録・アメリカ連句行・中日連句行・国際連句資料他
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【尻取り連句】尻取りしましょう。前の句の下の1−2字をとってつぎの句の頭にします。
■ しりとり連句KUSARI■「秋深き」の巻 捌 間瀬芙美 発句 秋深き隣は何をする人ぞ 芭蕉 2 雑木林に薄萱の穂 慶子 3 ほのと月鯊釣同志会釈して 良風 4 てんてんどんと山車通り行く 節子 5 草笛を吹く子吹けぬ子風のなか ミャーママ 6 かまきり一撃捕える毒蛾 とみこ 7 楽隊のけいこ始まる小学校 治子 8 うさんくさいぞ皆注意しろ 文子 9 ロシアより007愛をこめ 直子 10 目で殺しちゃうワタシ悪い娘 ときよ 11 恋心抱きても見たし若き医師 ?枝 12 ジョギング楽し学園祭り 南城 13 リクエスト涙を忘れさせてDJ カンちゃん 14 J-フォンにしたお父さんナゼ? すじ 15 ぜんざいの白玉三つ沈んでる 美恵子 16 るんるんとゆくトロッコの旅 仁美 17 貧乏は親ゆずりさとうそぶいて ミャーママ 18 出直しするに遅すぎはなし ?枝 19 シアトルはイチローびいき大当り 節 20 理系のボクは研究ばかり 直輝 21 リアリズムけれどUFOよく見ます 聖 22 スキがあるのかむしろないのか 〃 23 母さんが作るグラタン世界一 真知 24 誓いの聖句(ことば) 忘れないでね 礼子 25 寝もせずにまんが読んでる山の神 ?代 26 みかん食べ食べテレビの子守り 直美 27 りちぎ者別れた妻に遺産わけ 慶子 28 けっこうEよねコトバあそびも ヨシエ 29 もう少し堅苦しいと思ってた 光 30 太極拳で疲れちゃったわ 敏女 31 我が家は皆で競争腕ずもう 鷲見敦子 32 うっすらと汗ウォーキング妻 ふさ子 33 舞う鶴に去りしあなたの影求め カンちゃん 34 めんこい童赤いほっぺた 敏女 35 たぬき寝る鎮守の森に風が吹く 深津明子 36 栗の実一つポケットに入れ 直子 37 レンブラントたゞいま沈思黙考中 Ai |
38 薄目をあける膝の黒猫 ミャーママ 39 この家の主人面する奴がいる ときよ 40 ルンバタンゴと踊りつづけて 元子 41 手がかりはガラスの靴の方いっぽ ミャーママ 42 ポプリの香りふと枕べに 元子 43 兄さんの彼女にちょっと嫉妬して 直子 44 テケテケテンと獅子舞はゆく 元子 45 暮れなずむ桜花の里は花ざかり 芙美 46 リアルに撮るな!五十過ぎたら Ai 47 来年にこれたらいいな新入生 熊沢 48 いらっしゃいな待ってないけど (4年です私) はんるい 49 どうしても煙草がなかなかやめられない マルボラー 50 胃ガンでなくて肺ガンになる 心配症 51 留守番の犬のマオちゃん待ちぼうけ 52 鍵盤弾いてねこふんじゃった 53 たくさんの定石覚え消えてゆく 美代子 54 国が破れて残る弾痕 アツコ 55 コンクリート歴史にふたを未来へと 美香 56 へとへとからだワッフルで癒す ネコ 57 すてきです宗方先生チャイナ服 よ 58 食ひませタピオカおすすめひん よぅ 59 賓客はアオザイを着た美女だった 聖 60 たくみな動き馬面の君 よぅ&み 61 耳でかいけれどもそれがいい感じ よぅ 62 冗談じゃない本音はいわぬ 芙美 63 ぬるぬるとサンオイル身にぬりまくる はんるい 64 ルビーのような赤いカクテル 吉乃 65 照るように願いをかけて外につる シェリー 66 つる千羽かなえておくれ僕の夢 NOVA 67 メガネの中で涙が光る 如月せえな 68 かるがると連句をこなすきつねさん 栗原花音 69 サンタクロース一人は寒い ごっちん 70 いらっしゃいここに誘われ時間過ぎ ジョージ 挙句 すぎた時間はかえってこない たなしん 平成十三年十月二十七日起首 二十八日満尾 於 桜花学園大学秋桜祭 |
ギャハハと笑いながら、「初めてです、これでいいのかしら」と言う人やベテランの人も一句ずつ皆さんにつけて頂きました。しりとり連句がどんどん楽しく展開していく場面に大笑いで盛り上がりました。今、改めて拝見して、皆さん上手ですねぇご協力に感謝の一言です。又、やりましょう。(芙美)
■付け句秋深き隣は何をする人ぞ 付け句つづき■
会場はたいへんにぎやかになり、インターネットからはいる句の短冊書きもまにあわないほど。1日め夕方以降にに貼った句、インターネット付け句には、投票や、コメントは間に合いませんでしたが、とりあえずさいごにまとめました。名句も愉快な句もたくさんありますので、改めてご鑑賞ください)
秋深き隣は何をする人ぞ 芭蕉 37 夫婦揃って老人ホーム 武藤美恵子 「ホームも楽しいですね」 38 楽しそうだなトンボ観察 ニックくん 「私もトンボ大好きです。トンボが少なくなって ますトンボを守る会もあるんですよ!」 39 やゝ謎めきた美女しのび泣く 福井直子 「何かワケアリ?」 40 庭にころころ零余子ころがる 加藤治子 「サラッと付いてていいな」 41 柿むき吊るす祖母の慣れた手 のら 「秋ですね」 42 遠い未来を考えている 梁熙宰 「えらい!私今日の事しか考えてない!」 43 みんなで仲良くやきいもパーティ 郭貞恩 「カロリー!」 44 フロント越しにのぞむ望月 颯 「きれい!」 45 黒猫さがす秋桜祭り 久智 「まだ見てないや」 46 仙人真似てこもる山里 小泉桜方 「まだ仙人になるのは早い」 47 月を見ながら音楽を聞く 朱 蘭 「いいですね、好きですとても」 48 山車の出告げる爆竹の音 高見智子 「お祭楽しい」 49 望遠鏡で夜空をのぞく 鈴木桐子 「どうしたの?ガンバ!」 50 二人して肩よせあうよ秋の街 Miki 「いいな!」 51 干した洗濯もう九日目 福井直子 「雨だよ、いいかな」 52 愛する人と紅葉をあおぐ 林栽玉 「いいなぁ〜」 53 冬待ちきれずボードの準備 栗熊甫 「気持ちわかる」 54 人たちみんな眠れないよう 車禧娟 55 トンボいっしょにハイキングだよ 李昭林 56 彼女が歩くコスモスの道 鄭淳玲 57 満月見つめ心いずこへ・・・ あかり 58 たわわに実る早生蜜柑の木 小野芳梅 59 みた夢全部括って月みる 佐久間和宏 60 歳を忘れて孫と戯むる 矢野幸一 61 葉が散ることを見ながら読書 田善姫 62 追いかけまわしハトの逆襲 瀬戸市民 63 色葉の道にあきぬ助手席 むう 64 真剣に連句考えてみます 岡本佳枝 「わぁおっvたのすぃ〜!!」 65 輝く月を見る窓の外 金恩浄 66 こたつ布団をあわてて干して 名城大学 うささ 67 夕日を見つめあの人思ふ 癒依 68 空を見ながらぐるぐるまわる 全子永 69 お腹すいたぜ飯が食べたい 村上拓也 70 ラディンみながら柿の皮むく ヒミツノアッコチャン 71 写真の母に面影似たる 細川美代子 72 里からの便胸がいっぱい 名城大学 一人暮娘 73 鋏使いの冴える庭先 小泉桜方 74 体重計見て一喜一憂 吉乃 75 おいまてよ君見えちゃっている 樹 76 テロを企だて飛行訓練 武藤美恵子 77 思いうかばすこの場を逃げる ヤスヒロ 78 こまい(木舞)荒壁朽ちぬみせばや 上島登志彦 79 恋する人と愛をささやく 林栽玉 80 ススキを持って月見をしよう 極楽院 81 落ち葉の道を一緒に歩こう 金興求 82 悲しくなるよ曼珠沙華ゆれ 極楽院 83 風の噂に揺れるコスモス 上島登志彦 「うまい!」 84 さゝやく様にハミングの声 浅野寿治 85 遅いブランチ日曜の朝 塚本益美 86 ピンクのコスモスわたしを見てる 金仙子 87 月光に映える白いコスモス 金奎泰 88 秋桜祭で幸せ探し 圓城寺政友 89 紅葉見ながら遠き日を思ふ 淵上哲治 90 碧い涼夜に飛鏡見る民 鈴木架韻 91 さんまを焼いて煙そうな顔 杉浦忠夫 |
(秋深き隣は何をする人ぞ) 92 烏がつゝく鈴生りの柿 稲垣渥子 93 軒に幾連朱の柿すだれ 山口元子 94 寒い季節にタバコがうまい たばこずき 95 もみじをながめゆううつ気分 虹 96 新婚夫婦掃除機の音 塚本益美 97 居眠りしてる優等生かな 如月せえな 98 月を見ながらひそひそ話 金恩浄 99 就職試験落ちた来年 篠田義保 100 パソコン叩いて世界へアクセス 深津明子 101 残り香消して澄んだ空気に 千 102 近頃なんだかハラが減る減る なしこ 103 尾関が歩く食通の道 柏尾加奈子 104 尾関の不満コンパへと向く 後藤久美 105 コスモス見てね楽しそうねえ 車禧娟 106 障子の穴から目玉がギョロリ 持留直美 107 読書を始め居眠りにつく 東堂りんね 108 親と別れて寂しくしてる 朱 蘭 109 霧雨の中想いは空に 松下信吾 110 星空見あげ「ごめん」とつぶやく なるとみや 111 里の母より酸橘送られ 加藤治子 112 ベルギーワッフル一五〇円だよ 木下卓浩 113 ツッパリ息子がミシンかけてる 佐藤ふさ子 114 拾い集めし銀杏を食う 武藤美恵子 115 星を見ながら思いにふける 明恩英 116 桜花の里でそよ風かんじ 山田寛 117 時計を過去に戻す十月 雨乞い小町 118 大空見上げ思いにふける Miki 119 帰らぬ人を待ついつまでも 篁夜沙弥 120 届かぬ思い落葉のように 一柳詞 121 柿を食い食いただ肥ゆる兄 小林栄太 122 愛工大祭もう終わった後 後藤田宏史 123 青空のもと球追う子等 拙閑 124 読書をしつつ恋人を待つ 篁夜沙弥 125 名残りの茶事の銅鑼の寂々 稲田千寿 126 付けて転じて取られ捨てられ 蕗 127 学園祭で友達になり 村上弘康 128 和田がはりきるヤキイモ大会 和田 129 愛車走らす気合い最高! 松岡医 130 桜花の下で楽しく笑う 橋本直輝 131 本を読んでは犯人いうな! まるこ 132 季節はずれの花に酔いしれ akko 133 素敵な歌に心うるおす ゆま 134 せっせせっせと今日も内職 持留直美 135 遠ざかりゆくチャルメラの音 孤蓬 136 七輪使ってサンマ食べるぞ フク 137 遠き空見てふっとタメ息 あかり 138 秋空の下取り合う両手 梁熙宰 139 朱雀にかかる月愛でるひと 間瀬芙美 140 りんごころころころがりし闇 藍 141 詩をよみうたい心癒さん かずちゃん 142 火星金星深いため息 道草 143 見晴らし台にて付け句大会 巴御前 144 月夜を見上げ溜め息ひとつ 篁夜沙弥 145 不思議な光幸せ運ぶ 万年 146 みゝず探しの土鳩入り来る 加藤治子 147 昔自慢で手酌がうまい 玉浦カヨ 148 TVかじりつき不安な日々を 湊一子 149 愛工大の大祭委員 田中直治 150 かまきり相手にさみしく嘆く 小川さん 151 ちょいと優雅にお茶のタイムを 栗原花音 152 写真とってるコスモスの中 朴珠利 153 何の気なしにぼんやりといる 明恩英 154 月光の下友達のこと 林志映 155 くわえタバコで男従え タマ助 156 ただひたすらに車みがいて 宇井美和子 |
(秋深き隣は何をする人ぞ) 157 よるおそくまで話をしよう 鄭淳玲 158 肉マンちまきうまかったなあ 坂出元気 159 どこから匂う松茸御飯 加藤治子 160 満月赤くひそかに笑う 森恵美 161 秋酒うまし煙草もうまし 濱崎大介 162 ケンカいいけど戦争はイヤ 聖 163 目を閉じて耳をすませば秋の声 癒衣 164 朝起きて桜花に行ったらちこくした 尾関瑶子 165 我が家は皆で競争腕ずもう 鷲見敦子 166 秋澄んで美しきかな奥三河 巴御前 167 学校の見晴台に秋の風 侑架 168 我が孫が学園祭でみせるわざ 井原ユリ子 169 秋深き菊の下にも春のすみれが 鈴木辰馬 170 秋晴れに国際人の仲間入り 高橋克幸 171 いつのまにやら座談会する はんるい 172 春が来たよと噂している はんるい 173 愛工大の大祭委員 田中真治 174 千草の花を束ねフィナーレ 晴 175 幸せ探し今も未来も カンちゃん 176 危険な牌を事もなく捨て カンちゃん 177 車内メイクに励むOL カンちゃん 178 ブックカバーの気になる中身 カンちゃん 179 マフラーを編む教科書の陰 カンちゃん 180 ヘッドホンから漏れ来る音は カンちゃん 181 ポケットゲームで倒せ殺せと カンちゃん 182 流れる涙拭こうともせず カンちゃん 183 取ろうとしない携帯電話 カンちゃん 184 だじゃれ解読凍るエシュロン 道草 185 落ち葉の海に消えたお財布 カンちゃん 186 BBSの懲りぬ面々 阿部譲二(小町) 187 白だけを踏む横断歩道 カンちゃん 188 南の空に浮かぶ半月 良風 189 庭に大きな穴掘るはなぜ カンちゃん 190 湖面見詰めるナルキッソスは カンちゃん 191 茶髪のロン毛だけど住職 カンちゃん 192 救えたはずの命の炎 カンちゃん 193 完全防備で開く封筒 カンちゃん 194 爺っさまは山婆っさまは川 カンちゃん 195 星を見ながら寝袋の中 カンちゃん 196 畑耕すか銃を磨くか カンちゃん 197 スパイ衛星飛ばし調べる カンちゃん 198 盗聴装置いまだ健在 カンちゃん 199 花壇育ちの野菜収穫 カンちゃん 200 いつか途絶えた子らの笑む声 カンちゃん 201 夕食時に灯の消える家 カンちゃん 202 地平線無き子らの画用紙 カンちゃん 203 風さわやかにコスモスの園 小晴 204 深夜ごろごろ薬研轢く音 道草 205 セックスレスもはや一年に 道草 206 声届かない距離じゃないのに カンちゃん 207 テナーで参加の第九もうすぐ 窯 208 山岳想う原潜の窓 白石 209 今宵も落ちる煩悩の闇 雨乞小町 210 魔女が秘密のお鍋ことこと 雨乞小町 211 壊れて消えた恋の喪に服す カンちゃん 212 祖国統一遙かキム・デジュン 白石 213 算盤世代がメールにはまり カンちゃん 214 右脳左脳の思案果てなし 道草 215 純国産の松茸づくし 晴 216 どんぐりの背に個性探して カンちゃん 217 蛤焼けばすずめ涙す たつみ 218 蜂の仔飯をまずはお毒味 たつみ 219 胡桃を拾う兄と妹 たつみ 220 父の薬に探すキササゲ たつみ 221 銀杏干せば老蝶の舞う たつみ 222 金木犀の庭でままごと たつみ 223 夜警の父が秋刀魚焼いてる たつみ 224 石榴を生ける明日は食べる気 たつみ 225 足を洗えば井戸で蟋蟀 たつみ 226 パイを焼いてと届く紅玉 たつみ 227 いつも朝まで消えぬ部屋の灯 加藤真美 228 出口知らぬは大人の恋なり ひとみ 来年も遊びましょうねーーーコン。 |