学生連句文学表現2000 ROCK    矢崎藍の連句わーるどへもどる→ 
               GAKUSEI おしゃべりコーナー

愛知県の桜花学園大学では参州めぎつねがT・Sキョージュに化けて講義をしている。ふっふっふ。前期につづき、比較文化学科2年生の専門科目「文学表現」も連句の実作である。今年も韓国又松(ウーソン)大学校から20人の日本語学科3年生が参加して、半年間の日韓連句交流が実現した。
       

秋の発句を作っていまーす! 秋の空コスモス畑へ行きましょう (麻代)  ドンハク寺赤く燃える火紅葉かな(仙于)


 連句(付け句)は友達どうしで言葉を工夫し、協力するので、表現力を磨くとてもよい手段です。自分たちの今の生活、今の思いそのままを、自分たちの今の言葉で表現しよう。おもしろい自分、すてきな自分を見つけよう。自分の思いをぴったり表現できる言葉をさがそう!季語もとりこみボキャブラリーを広げよう!
又松大学留学生の皆さんいらっしゃい!日本の座の文学、連句をいっしょに巻きましょう!


すて猫の視線感じる秋の風              サラ
会えなくてタメ息ついた月の下           ゆりな
くりごはんあなたと食べたらおいしいね      美奈
秋寒し女子大寒し男なし                 うみ
ライブあとご機嫌満月お出迎え            RYU
子どもたち草の穂手にしかけてゆく      なるとみや
秋空に恋人たちの日曜日           しのぶ
手をのばし届かない彼秋晴れて         ミン泳
彼岸花異次元世界へ連れてゆく          未波

1 連句ROCK       【プルンハヌル座】
「トキメキメモリアル」の巻    捌 颯

子どもたち草の穂手にしかけてゆく
                   なるとみや
  砂のお山が懐かしい秋    宣ヨン
韓国を旅立つ時は哀しくて     賢貞
  友とハシゴの繁華街の夜      颯
甘い予感揺れる心と
びらと…  ゆりな
  貴方の姿まるで陽炎    なるとみや


 ※ プルンハヌルは「青い空」という意味。

 
2   連句ROCK       【ビーナス座】
     「ビーナス」の巻


街路樹が映しだされる霧の中   芝善
  思い出さそいこおろぎが鳴く  金恩美
歩道橋夕日が照らす別れ際    峰子
  彼に一言好きと言えずに   アイコ
便りラジオでじっと聞いている  金智鍋
  春風ふくと新しい年   グループ全員
 
 
3   連句ROCK          【ピ座】
     「テジョン大田」の巻


満月やテジョン大田の町の屋上に 惠賢
  風と踊った紅葉と二人    おかみさん
お互いの鼓動感じる指先で     〃
 ふれる心とやさしい視線  パラリラ星人
雪の
まぶしい輝きあたたかく  みんな
 静かにつもる冬の妖精    おかみさん
 
4   連句ROCK      【学生恋愛座】
     「出会い」の巻    捌  亜依

手をのばし届かない彼秋晴れて  ミン泳
 渡り鳥ならあなたのもとへ    亜依
月の道落葉ばかりが降りつもる  庚和
  過ぎ去った時ゆらりゆらりと  由美
吹雪目の前舞うと思い出す  美淑
  やっと会えたね卒業式で   亜依
 

5   連句ROCK      【へびつかい座】
     「パクパク」の巻


雨まじり風が吹く駅やや寒く     賢淳
 とんぼのつがい寂しげに飛ぶ   香恵
この瞬間息をするのは二人だけ   〃
  星だけが知るこれからのこと  千春
の香がそっと心をノックする     〃
  春の苺にミルクたっぷり    賢淳 
 
6   連句ROCK          【花の座】
     「花」の巻        捌  槿惠

コスモスがあふれてる町バスがゆく   槿惠
 
夜に響く鈴虫の声         美香
初デート波打ちぎわで見つめ合い  利恵
 歩き続けよ幸せの道           槿惠
バイト中窓の外では
の宴        美香
  期待と不安 イッパクシィの朝     利恵

 ※ 挙句のイッパクシィは韓国語で「入学式」という意味です。
 
7   連句ROCK        【子猫座】
     「やまびこ」の巻  捌 裕子


紅葉にはやまびこがある愛の声 美京
  こおろぎ鳴いてふたりいる道 裕子
子猫ちゃんパンをあげよう風の中
                   美樹
  笑顔が満ちる幸せな庭     美京
明かり窓から見てるお母さん  裕子
  モンシロチョウがひらひらと舞う〃 
 
8   連句ROCK       【たくあん座】
     「不眠病」の巻  捌  祐佳里


栗ご飯食べたら想う母の味      みかこ
 鈴虫の声響くベランダ         RYU
悪夢見た眠れなくって ・・ くま注意  惠京
 私を襲う夜のケダモノ        未波
凍るあなたの心空へ飛ぶ      RYU
  辿り着いたよみかんの園に
                  惠京&未波

※  ・・ くまは「目の隈」と「熊」をかけました。
 
9   連句ROCK           【秘座】
   「我が子の未来」の巻 捌   麻友


秋うらら学ラン姿がまぶしいね     麻友
 赤とんぼ舞うはねがキラキラ     友紀
にっこりと無邪気な顔の男の子     恩慶
 ああなつかしいおぼろげな時間(とき) 美英
クリスマスサンタが
からやってきた 麻沙
 願いはひとつスキー旅行へ      麻友

 


10  連句ROCK          【秋冬座】
     「ぬくもり求めて」の巻


思い出や風に吹かれる夕紅葉      薫 
 家路に向かう渡り鳥かな      すみれ
この思いはるか向こうに伝えてよ     薫
 ただ一人きり海を見つめて    水神花月
うわの空はかない心凍る
        春
 家の中ではクリスマス・イブ    水神花月 
 
1  連句ROCK         【花の座】
     「天使」の巻      捌 呉 允美

満開のコスモスの顔母みたい    允美
  色鮮やかな秋の山道      とめ子
赤い糸これだと思ったこの瞬間  桃枝
 会えない日々が過ぎゆくばかり   〃
吹雪切ない想い胸を刺す    亜己
 卒業式で旅立つ天使         〃 
 
12  連句ROCK    【日韓連合蓮座】
     「いろ」の巻    捌  千景


ドンハク寺赤く燃える火紅葉かな 仙于
  ほのかに出てる山上の
   尹賢眞
日がおちてもうすぐ会える天の川
                   真理子
 橋を渡るとれもんの香り       千景
ケーキ屋さんすがすが空気花便り 賢眞
 小鳥が歌い春眠をする      真理子
 
13  連句ROCK      【トナカイ座】
     「白ひげ」の巻       捌 ドリー


秋風が心の中に吹いてくる   そんちゃん
 野原に響く鈴虫の声       まいまい
届くかな想いを寄せるあの人に すみよっち
  胸がドキドキソウル駅にて  そんちゃん
凍る揺れる心とうらはらに     ドリー
 うれしい予感サンタの足音    しのしの