学生連句 ゼミ2005                 矢崎藍の連句わーるどへもどる→
  
  桜花学園大学国際文化学科総合演習  

 六月下旬、真夏のような暑さのなか、私たち2005ゼミ生は京都旅行へ
行きました。 
 1日目は西陣織会館、廬山寺、梨の木神社、晴明神社、興正寺などを回りました。当初の予定では風俗博物館を入れていたのですが、改装中で断念.。しかし、そのおかげで西陣織会館で本物の十二単衣(裳唐衣装束)をゼミ生の一人が試着し、そのプロセスを皆で見学することができました。
 2日目は東本願寺、薫玉堂、島原大門、清水寺に行きました。
清水寺は補修工事で保護シートのようなものが掛けられていました。
 それでも旅行自体は始終和やかに、心配された雨に見舞われることもなく終わりよければすべてよし、かな?(天満月)

★古典文学と文学表現を専攻するわがゼミの恒例京都旅行です。思いがけず京都の学生さんたちとの交流もできて、連句をごいっしょしました。今年は中国の仲間もいて、二カ国、よき仲間たちとのすてきな旅でした。以下歌仙で詳細をお読み下さい(藍)

 歌仙 「紫陽花の旅」の巻   賦・桜花学園大学国際文化学科藍ゼミ京都旅行
                     
   衆議判
                        連衆   さくら 藍 えい もも 里奈 香絵 みずほ 舞 翠華祥 天満月  



平成17(2005)年6月23日起首 同24日満尾



今回の旅、全員集合!

祇園で買い物に行ったり、ゼミ生じゃない人が参加したり…かなり自由な旅行になりました。
京都は意外と近いんだと再認識しました。東京へ行くより時間も電車賃も半分(笑)
今回の見所はやはり十二単でしょう!着る方も見る方も滅多にない体験でした。
着付けには思ったよりも時間がかからず、当時の人達ならばもっと早く着ることができたのでしょう。
それでもかなり動き辛かったようです。昔の人は
優雅に生活して見えて意外と日常が体力勝負だったのかも!?(香絵)
発句 あじさいや心ウキウキ京の旅
さくら
守山
電車にゴトゴト揺られているときに見えた紫陽花がキレイだったんですョ!
旅行に行くのってウキウキしちゃうんです〜★(さくら)

★「え、新幹線なら30分で行くのに」「でも、安いですよ。その
ぶんお土産に」とかいうがっちりゼミ生につきあった各駅停車
米原乗り換えで。しかし、おかげでゆっくり歌仙を巻けたね(藍)
  各駅停車青田吹く風
大津
第三 二か国のなかま楽しくしゃべりいて
えい
大津
 
★中国から日本に来てはじめでの旅行・・・嬉しい気持ち電車
の中でゼミの友達と日本のお弁当についてなどおしゃべりを
しました。(えい)
★京都在住の友達を誘って一緒に京都を巡りました。公私混同
了承してくれてありがとうでした皆さん(笑)(香絵)歓迎!(皆)
  インターネットの縁つながり
もも
京都駅
 
   5 湯葉入りのごもくうどんに冬の月           
里奈
京都駅
 大路の堀を烏歩いて
香絵
七条堀川
  ★みんなが宿泊所に荷物を置きに行く間、七条堀川の塀の
上をカラスが数匹ちょこちょこ歩いていました。ニュースで見る
ようなイタズラさえしなければ可愛いのに・・・(香絵)
静寂の音が聞こえる黒廊下
みずほ
廬山寺
  ★もと堤中納言邸のあった
地と考証(角田文衛氏)
されている廬山寺の庭は
紫にちなんで植えられた
という桔梗が咲き始めてい
ました。広い廊下でしばし
一休み。涼しいといいたいが
風がなく、むし暑い日。(藍)
★平安時代にこのあたりで紫式部が暮らしていたんだなぁ、と
寺の広い廊下を見ながら今はもう黒く煤けてしまった廊下に
時代の流れを感じました。(舞)
  紫式部面影を見る
 
廬山寺
 
紅させばひんやり王朝美女になり
翠華祥
 
西陣会館
 
★右手に扇、左手に懐紙。二重の防御で完全防備!
当時の姫君はこうして顔を隠していたそうです。(天)
★実は片膝立てて座ってます。長時間は辛い…。
正座なんてしたら立てませんね、きっと。(翠)
10    羽化した君に胸のときめき  
天満月
 
西陣会館
 
11 くじ引いて桔梗の紋に願かけて
天満月
晴明神社
★引いたクジにあった言葉。「捜し物は女に尋ねよ」。
私、女なんですけど・・・駄目ですか・・・?(天)
12   戻り橋にて鬼に遭う秋      
天満月
一条戻り橋
★一条戻り橋は晴明や晴明の父親が甦ったと言われ
ている場所です。でも、私だったら知っている人でも甦
ってこられたら逃げます。え、逃げますとも!(←断言)(天)
 13 夕月に「いらっしゃいませ」と呼ぶ兄さん 
えい
  先斗町
★先斗町の町並み。知らぬ間に後ろからシャッターを。
並ぶ店のディスプレイにあった値段は高かった…。(翠)
★かっこいい(?)お兄さんが私達を呼んでました!^-^(えい)
14    ざわめきを背に先斗町行く
翠華祥
 
先斗町
 
15 抹茶パフェ御膳の後のお娯しみ 
さくら
祇園
 
★夕飯は先生のごちそうと言うことで贅沢しちゃった(笑)
お腹いっぱいだったけど食後のデザートは別腹って…ね♪(さくら)
16   札探しする鏡台の裏     
翠華祥
興正会館
  ★宿泊所のお札探し、修学旅行とかでしませんでした?
今回はなぁんにも、出ませんでした。ちょっぴし残念っ!(翠)
17 匂いつつ錦繍に散る花の色 
天満月
薫玉堂

★お香屋さんにて。面白い入れ物があったので
空けたり閉めたりして遊んでました(香絵)
18   命をかけし志士の春宵   
翠華祥
西本願寺
19 島原の大門狂う双つ蝶
島原
★新撰組ルートをたどり
島原大門へ。地図がよく
わからないけれど裏路地
は、町名も、古いお店も
風情あり。(藍)
20   迷えばここは夷馬場とか         
 
島原
 
21 工事中文化遺産も一休み  
天満月
清水寺
 
22   音羽の滝に並ぶ学生    
えい
 
清水寺

★三つの滝のうち私は学問の滝の水を飲みました!
お願いが叶うかな〜(えい)
★周りの鶯に混じって鳴いてもらいました♪
舞さんありがとう!可愛かったよん。(翠)
23 透きとおる夏鶯の声真似て     
翠華祥
  
清水寺
24   丈なす髪に香るくちなし     
  
西陣会館
★京都の大路の歩道脇にはくちなしの植え
込みがたくさん。ところで翠さんの髪はほんとに足もとまであります。
(藍)
25 鴨河原君に寄り添い夕涼み
さくら
鴨川
★鴨川はカップル率高かったな〜(笑)
幸せな人達を見て一句。。。(さくら)
26   等間隔に並ぶカップル  
翠華祥
鴨川
  ★鴨川にて。すばらしくきちんと並んで背を向けてるんです。
思わず突き落としてみたい…と思わせる光景でした!
疲れて気が荒んでいたんですねぇ、くくく。(翠)
カップルの間を測ったらきっちり同じだけ間隔が
空いてるんじゃないかと思うほどでした ね!(香絵)
27 早咲きの萩がさざめく神の杜 
梨の木神社

★梨の木神社は萩の名所です(舞)
★京都三名水のひとつである梨の木神社の湧き水。私達が
行った時も地元の方がペットボトルをたくさん持ってきて水を汲んで
いました。昔から皆の身近な場所だったのでしょう。(香絵)
28   澄んだ湧き水汲む民の幸  
香絵
梨の木神社
 29 興正寺月に追われて帰りつく
天満月
興正寺
★夕食後はみんなで夜遊び兼買い物にくり出しました。これぞ
旅行の醍醐味!
でも門限はギリギリ・・・。正直焦りました。(天)
★店があらかた閉まっていたので早めに帰れるだろうと
思っていたのですが着いてみれば門限ギリギリでした。
もう少し祇園に居座っていたらどうなってたんだろう…(香絵)
30   時間切れまであと三十秒   
香絵
   
興正寺
 
31 いっときの脚光あびるシンデレラ
翠華祥
  
西陣会館
 
★そうそう、十二単衣って果てしなーく重かったです。
重いと言われてたのは嘘じゃ無かった…。(20キロ)
腕が上がんねぇんですよ。(翠)←姫の台詞か^^)
★三年坂の土産物のお店で見た小さな花入りの
キーホルダーやアクセサリーなどを見ていたら
出来た句です。(舞)
★この花は桜ではなく虚の花。でも花ですから、花の座をひきあ
げることになりました。俳諧では根無しの花といいま
す(藍)
32  硝子の檻にとらわれた花  
  
五条坂
33 五条坂眠る少女のうららかに
香絵
五条坂
★五条坂の手前、バスを降りるとき…。
私バスで寝ちゃって置いて行かれそうになりました。
満月さんが起こしてくれなかったらそのままでしたね(笑)
いやー、ずっと言われ続けるんだろうなぁ。(翠)
34   去るバスに乗せ春昼の夢       
翠華祥
五条坂
35 羽のべて火の鳥憩う水時計
京都駅
 
★京都駅の地下1階にあった、手塚治虫の「火の鳥」の
像の水時計の側で待ち合わせ。(舞)
(火の鳥の写真がないのでなぜかうさぎ黄粉のお団子で)
挙句   初メールしてどっと笑われ
車中
  ★帰りの各駅停車にのっているゼミ生に、東京行き
のぞみから携帯で初メール。なれない親指作業に、
たどたどしい文面になって笑われたのでした。シュン(藍)

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